治療中にあまりに暇だったので、よくレンタルビデオ店に行ったがさほど映画好きでもなく、見るものが早々に打ち止めに。
今思うとおセンチになっていたんだと思うが、「余命一ヶ月の花嫁」や「余命」など乳がんを題材にした淋しい映画の手を出しそうになった。
ダンナーストップがかかり。
それ見てさぁ~マゴマゴマゴ・・・その先の言いたいことはうまく表現できないようだがよくわかる。
あの時は「覚悟」も欲しく、「悲劇のヒロイン」にもなりたかったのかもしれない。
ここのところガンですと言っている芸能人がそんな映画を見ておセンチになったようだ。
観なくて良かったと思う。
先日、私の大事な人の一人が「余命」を宣告されたと話してくれた。
その人のすごいところは「悲壮感」を全く感じさせない。
感じさせるのは痩せてしまったことだけだ。
それでも大事な人で、私も顔には出さないようにしたつもりだが、ショックを受けた。
「余命」というものが、いかに曖昧なのか。
健康な人でも明日何があるかもわからないのに。
でも医者は生きている人間に自分で見た限りの最も短い命の期限を告げる。
そうすりゃ気をつけてもうちょっと長生きする、と思うのか、はたまたどんな義務なのか。
私にはわからない。
気持ちの整理、なのか。
言われても気持ちの整理がつくのだろうか。
覚悟はできるのかもしれないけど。
それでも「生きていく」ことにはかわりがなく、「余命」を告げられた非日常を日常的に生きていくんだ。
死ぬのは怖い。
その向こう側が得体の知れないものだからだ。
でも、死んだけど嫌だったから戻ってきた!って人を見たことがない。
それほど向こうはいいところなのなのだろう。
私は「余命」を告げられなかったが、治療を経て考え方や生活が変わった。
告げられなくても死なない人間はいない。
ネガティブになる必要はないが、死と向き合う時も必要なのかもしれない。
そんな私のがんオススメDVDは・・・
やっぱり「木更津キャッツアイ」なのである。
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2015年10月23日金曜日
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